高齢者の歩行能力を維持するためには、座って行うよりも立って行う運動のほうが効果的であるという報告が海外ででています。
高齢者住宅やデイサービス施設等に通う平均年齢80歳の高齢者300人を対象に、立って行う運動と、座って行う運動プログラムのどちらかをしてもらい、3か月後に歩行能力がどれぐらい変わったかを計測しました。
その結果、立って運動を行った方々は歩行速度が上がったのに対し、座って運動を行った方々は歩行速度がわずかに遅くなり、歩ける距離も、立って運動を行った方は座って運動を行った方の5倍も距離が伸びる結果となったそうです。
現状の介護保険で行われるデイケアやデイサービスの運動や体操は、転倒予防のためにほとんどが座って行うプログラムになっているようです。それが悪いわけではないのですが、いつまでも自分の足で歩いて人生を過ごすためには不十分なのかもしれません。当院では診察の上、一定の基準をみたせばリハビリ専門医師の指導のもと、そのあたりも踏まえたリハビリや指導を行うこともできます。患者さんはもちろんのこと、ケアマネージャーの方もご相談いただければ対応いたします。