慢性的な肩、首の凝りに悩んでいる人は多く、当院にも毎日のように来院されますが、話を聞いているとテレビや他の医師から、ストレートネックだから中々治らないよ、と言われて悩んでいるという方が結構おられます。頚椎の格好は横から見たときに前のめりのカーブを描くのが理想的とされています。ストレートネックとは頚椎の並びがまっすぐすぎることを指します。でもそれだけで頚部痛がでるのかはっきりしないところがあり、我々医師の間では統一した見解がありませんでした。
ところが最近、実際レントゲンで頚椎の格好がいい人、悪い人で頚部痛の出方に差があるのか調査した論文が発表されました。頚部痛を訴える762人の方を対象に調べた結果、頚椎の格好と頚部痛の出方には関係がないという結果が出たそうです。つまりストレートネックだからといって頚部痛が取れにくい訳ではないことが証明されたことになります。
論文では姿勢よりも運動不足や仕事(デスクワークなど)、メンタル的なストレスのほうが慢性化の影響因子になっているとのことでした。