当院は整形外科ですので、痛い・腫れている・しびれるといった理由で受診される方が大半です。診察や検査を経て、治療が始まるわけですが、最後によく聞かれるのが冷やした方がいいのか、暖める方がいいのかということです。今回はこれについて少し書いてみます。

まず、冷やした方がいい場合です。

 局所的に熱を持っている時

痛かったり腫れている場所が熱を持っている時は冷やした方がいいでしょう。ただし冷やして返って痛みが強くなる時はやめてください。

 打撲捻挫の直後

内出血をできるだけ軽減させるためには冷やした方がいいです。ただし2日3日と冷やし続けることにはあまり意味がありません。

次に暖めた方がいい場合です。

 慢性的な痛みのある場合

 慢性的な痛みのある場合は血行不良や筋腱の緊張が強い状態のことがほとんどですので、暖めて血行を良くしたり緊張をほぐすようにする方がいいです。こうお話ししますと、たいてい聞かれるのが、冷湿布を貼ったらいけないのですか?という質問です。

以前にも一度書きましたが、湿布は鎮痛薬であって、冷えたり暖まったりする効果はありません。冷湿布はハッカが入れてあり、温湿布は唐辛子が入れてあるだけなのです。本当に冷やすのなら氷枕やコールドスプレーを、暖めるのならカイロやお風呂ということになります。

簡単に書くと以上となりますが、個人個人や、状況により当てはまらない場合もありますので、迷う場合はお気軽にご相談下さい。